6月19日(月)〜7月2日(日)
岸田理生作品 連続上演2006

こまばアゴラ劇場 ラインナップ


6月19日(月)〜20日(火)
蘭妖子コンサート『岸田理生追悼音楽詩劇 さようならパパ』




 岸田理生さんが演劇実験室「天井桟敷」に入団したのは、寺山さんに誘われたからだと聞いている。色白で、首が長く、ノッポで痩せていて、寡黙でゆったりと喋る、不思議な雰囲気の人でした。3年間在籍した後、理生さんは哥以劇場を旗揚げし、劇作家として、岸田ワールドを築きあげていった。1983年、演劇実験室「天井桟敷」は寺山さんの死去により解散。フリーとなった私は、その後、岸田作品に出演する機会に恵まれました。
 『危険な関係』『終の栖、仮の宿』『火の仮面』『十人十色』そして最後の作品は『身毒丸』でした。今回私は、理生さんが「天井桟敷」に入団した1974年に新書館より出版されたfor ladiesシリーズの詩集『さようならパパ』を尋ねてみたいと思っています。本が好きだった理生さんにもう一度逢いたい。
蘭 妖子

■蘭 妖子 プロフィール
 寺山修司の主宰した「演劇実験室 天井桟敷」の中心女優。「冥府の三叉路」で手鞠をつくセーラー服の老少女役を演じ、評判を得る。また、独特のしゃがれ声で唄う劇中歌に魅了されたファンも数多い。
 劇団解散後はフリーとなり、演劇、コンサートと活動を続けている。
 最近の主な出演作品は、「奴婢訓」「レミング」「観客席」「さよならの城」「青ひげ公の城」、蜷川幸雄演出の「身毒丸」など。
 CD「惜春鳥」と「サマータイム−海をください」が好評発売中。

岸田理生
演出・作曲 J・A・シーザー
出演 蘭妖子 真寿美
演奏 上田亨(ピアノ) 鴻池薫(ギター)
スタッフ

音響:尾崎弘征
照明:松本昭宏
舞台監督:金川和彦
デザイン:加藤易司

公演日時
6月  19:00
19日(月) PLAY!
20日(火) PLAY!
受付開始は開演の1時間前、開場は開演の30分前
チケット料金 前売:3,500円 当日:3,800円
※日時指定・全席自由
チケット予約
お問い合わせ
オフィス・ラン
TEL. 03-3479-1353
E-mail. alexandrite@dk.pdx.ne.jp



6月22日(木)〜23日(金)
千賀ゆう子企画『桜の森の満開の下』




 理生さん脚本・演出で始まり、20年以上続けて上演してきたこの作品を、今年は安吾生誕100年の年でもあり、やっぱり舞台として上演したいと考えていた。久し振りに、理生さんの親友であった韓国の演出家・金亜羅さんに会った。その時理生さんのこの作品を演出してみたいと言ってくれた。思えば、私が『桜の森』を舞台化したくてもがいている時、理生さんが「私に書かせない?」と言ってくれ、今度は亜羅さんが…。
 この作品は、そういう風に風を呼び込む何かを持っているのかもしれない。
千賀ゆう子

■千賀ゆう子企画 プロフィール
 役者・千賀ゆう子が1982年に設立。構成・演出も手がけている。1991年から「桜の森の満開の下」の公演を機に、六本木ストライプハウス美術館での活動が始まる。美術家・音楽家とのコラボレーションも含め、開かれた小空間での上演を継続中。1996年に「古事記をめくる」と「曽根崎心中」を上演して以来、ポーランドではほぼ毎年公演を続けている。1997年には、韓国の金亜羅氏の招きで「オイディプス2」に客演。今回その彼女との共同作業となり、来年は韓国他での公演を予定。

原作 坂口安吾
脚本 岸田理生
演出 金亜羅
出演 千賀ゆう子
鶴山欣也(舞踏家/若衆YAN-SHU主宰)
ヒグチケイコ(VOICE)
楽士・竹田賢一(エレクトリック大正琴)
スタッフ

ビジュアリスト:choi57(Jongbum Choi)
照明:奥田賢太
宣伝美術:武富健治
舞台監督:国井聡

公演日時
6月  14:00 19:30
22日(木) PLAY! PLAY!
23日(金)   PLAY!
受付開始は開演の1時間前、開場は開演の30分前
チケット料金 前売:3,500円 当日:3,800円 学生:2,500円
※日時指定・全席自由
チケット予約
お問い合わせ
千賀ゆうこ企画
TEL/FAX. 03-5343-2370
E-mail. senga@mr.biglobe.ne.jp
※メールでの予約は6月17日まで
Webサイト 千賀ゆう子企画
http://www7a.biglobe.ne.jp/‾senga_unit/
その他 ■後援
駐日韓国大使館
韓国文化院
新潟安吾の会
シネ・ウィンド



6月25日(日)〜27日(火)
ユニットR『八百屋の犬』




 『八百屋の犬』は、曲亭馬琴の『南総里見八犬伝』を底に置いて構成された岸田理生私家版八犬伝で、岸田理生主宰の哥以劇場にて1980年に初演、岸田事務所+楽天団にて1985年に改訂版が上演された作品です。当時「私にとって演劇とは、父及び父なるものとを巡る」と書いている岸田は『捨子物語』『臘月記』『夢野浮橋』三部作を通じて女にとっての<父>を模索し、次に『八百屋の犬』で息子と<父>、男にとっての<父>を主題としていきます。
 一頭の犬の<気>を受けて生まれた息子たちは、犬と人とを一人の裡で綯い交ぜながら、父をそして自分を探してゆく。自分の内に外にと<出口>を探してゆく。だが、息子たちを取り囲む<現実>は、女たちによって形づくられ、自らの裡に<出口>なしの世界、子宮を持つ女たちはその暗闇の中に息子たちを閉じこめ、一度は産んだ子らを現実という名の子宮の中で、もう一度胎児に化してしまおうと企んでいる。
 世界は一匹の不在の犬によって満たされているのだろうか?一人の不在の父によって充たされているのだろうか?


■ユニットRプロフィール
 2005年、岸田理生カンパニーのメンバーを中心としてユニットを結成。集団名に「理生」の頭文字Rをもらい「ユニットR」と名づける。昨年の岸田理生連続上演2005『夢の浮橋』が旗揚げ公演、本公演の『八百屋の犬』が第二作目。
 演出の諏訪部は、『糸地獄』オーストラリア公演より岸田理生とともに活動を開始し、それ以降、岸田のプロデュースする演劇公演のほぼ全てに共同演出、演出協力、俳優として参加し、岸田作品のよきアドバイザーであり補佐役だった。

岸田理生
演出 諏訪部仁
出演 竹広零二 阿野伸八 藤田三三三(遊戯空間) 迫希実秀(Uフィールド) 雛涼子 野田貴子 鰍沢ゆき(演劇実験室∴紅王国) 笹森幸(YUKI改め) 谷口洋一
スタッフ

音楽:白庄司孝
照明:石田道彦(龍前正夫舞台照明研究所)
衣裳:奈須久美子
仮面・縄製作:ほたる
アクション指導:北島佐和子
宣伝美術:KIRA
舞台監督:西岡幸男
演出助手:上歩祐己(Jokers+)
制作:ユニットR
制作スタッフ:玉木康晃/玉木千裕/長野由利子

公演日時
6月  14:00 19:30
25日(日)   PLAY!
26日(月) PLAY! PLAY!
27日(火) PLAY!  
受付開始は開演の1時間前、開場は開演の30分前
チケット料金 前売:3,000円 当日:3,500円
※日時指定・全席自由
チケット予約
お問い合わせ
ユニットR
TEL/FAX. 03-5385-8466
E-mail. unit-r@mail.goo.ne.jp
Webサイト ユニットR
http://homepage3.nifty.com/hina-home/unitr



6月29日(木)〜7月2日(日)
ショウデザイン舎『嘘・夢・花の物語』




 私は葉月海彦だった。名付け親は岸田理生。が、「暫く家出します」と、「親許」を去った私。それから二十年、理生さんが書いてくれた『三人姉妹』、私は本格的に演出劇作の道に。やがて岸田今日子、渡辺謙主演『永遠』を演出。その年の暮、理生さんは倒れた…「健翔、また芝居をしよう」今も耳に残る、故郷に転院する日、私が聞いた最後の言葉…『嘘・夢・花の物語』は夢見る夢子さんの、幸福についての物語、理生さんの生の声が聞こえてくる。中年になった家出少年はその声に耳を傾ける。『三人姉妹』で出会い、『永遠』千穐楽、「けい子、ショウデザイン舎でまたやろう」と言ってもらったささいけい子、敬愛する剣持直明、塚本一郎さんたちと、いつもの理生さんらしくない、でもとても岸田理生な物語を息づかせる。
山本健翔

■ショウデザイン舎 プロフィール
 主宰の山本健翔は、早大劇研時代に出会った岸田理生らと哥以劇場の旗揚げに参加。葉月海彦として舞台に立っていたが脱退、演劇集団円の会員に。そこで俳優として活動する一方、NYのテリーシュライバースタジオでの研修を経て、演出者としての仕事も始める。
 岸田理生作「三人姉妹」上演を機に、本格的に演出作劇活動を開始。
 岸田理生作「永遠PART1彼女」及び「永遠PART2彼女と彼」を演出。
 岸田理生作品をこれからも大切にてがけていこうと考えている。
岸田理生
演出 山本健翔
出演 ささいけい子 剣持直明 塚本一郎 清田直子 松下達也
有川加南子 志村彩佳 嶋崎徹 井上美夏 プンミー朝倉
森幸子 池田理沙
スタッフ

美術:金井ひろみ
照明:竹井崇
音響:柄沢義男
舞台監督:小島とら
制作:水野恭子
製作:ショウデザイン舎

公演日時
6月  14:00 19:00 19:30
29日(木)     PLAY!
30日(金)     PLAY!
7月1日(土) PLAY! PLAY!  
2日(日) PLAY! PLAY!  
岸田シリーズの最後の団体、ショウデザイン舎さんの追加公演が決まりました。 7月2日(日) 16:30開演(*16:15開場 )
受付開始は開演の1時間前、開場は開演の30分前
チケット料金 前売:3,500円 当日:3,800円
※日時指定・全席自由
チケット予約
お問い合わせ
ショウデザイン舎
TEL. 047-324-1405
E-mail. show@pcia.mfnet.ne.jp
Webサイト ショウデザイン舎
http://www.eva.hi-ho.ne.jp/‾show-design/



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