東京デスロックは本公演と併せてCARAVANシリーズと称し劇場以外の場所を放浪してきましたが、今回ついにアトリエに辿り着きました。しばらくはここにキャンプを張り、創作の場をこのアトリエに移します。
そして東京デスロックは青年団リンクとしての活動に入ります。よろしくお願いします。
今回の内容はダニエル・キイスの『アルジャーノンに花束を』をモチーフに、人間の「知」についての演劇を作りたいと思います。
今まではデスロックの名の通り「死」に象徴される様な人々にかけられた「鍵」、行き詰まり、絶望を以て世界を表出させることに腐心してきましたが、unlockシリーズは、死に至る人生をも希望的に捉え、かつ同時に演劇の持つ自由で豊かな表現としての多様性を表出させる、「人生にも演劇にも鍵なんてかかっていない」という劇団名をも揺るがす壮大なプロジェクトです。
東京デスロック主宰 多田淳之介
■カンパニープロフィール
2001年旗揚げ、以後、主宰の多田淳之介による作・演出作品を上演。2002年第3回公演『忍法』で王子小劇場佐藤佐吉演劇賞優秀作品賞を受賞。2007年より青年団リンクとなる。
全編架空の言語による作品や、俳優と役柄を固定しない作品等、既成の演劇の枠組みに囚われない演出方法は公演毎に話題を呼び、最新作「再生」では死にゆく若者達の姿を、歌い、踊り騒ぐ30分の芝居を3回繰り返すという手法で、消耗していく俳優の体から生きる希望を描き出し、大きな賛否を呼んだ。