宮沢章夫作『14歳の国』を上演しよう。
そう思う。
なぜだ。
『14歳の国』。
改めて読み直してみた。
ボク自身が14歳だった頃の《感触》が生々しく、未だ鮮明に思い起こされた。
12年も前のことだ。
同じ年齢の少年Aが起した一連の事件(1997年の酒鬼薔薇事件/神戸連続児童殺傷事件)に、大きな衝撃を受けたことは、もうものスゴくそうだったけれど、学校の教室という空間で友人たちと、先生と、事件について話していた時の《感触》、あれは何とも言えないものだった。
不安と恐怖に駆られる反面、どこかで「14歳である」という共同体意識が生まれ、なにか事件が起きたことへの〈達成感〉みたいなものに満たされていたんじゃないか。
そのことに先生は気付いていたんじゃないか。
気持ち悪かった。
いや、気持ち良かった。
気持ち良かったんだと思う。
その《感触》が思い起こされたから、やはりいまこの『14歳の国』を上演しようと強く思う。 |