舞台と空間のワークショップ09夏
オムトン×六尺堂×モモンガ・コンプレックスin五反田&高尾の森
『奏でる×創る×踊る=道』

演劇・ダンス(舞踊)・音楽・舞台美術・建築・ランドスケープ、これらの芸術・技術を私たちは別々のジャンルと捉えがちです。
しかし、これらのルーツはどれも日本の風土・文化に深く根ざしていて、その真髄は<間>のあり様であり、その<間>における<身体>のあり様でもあります。そしてそこには古くよりパフォーミング・アートの世界が開けていました。
私たちは、たかだか百数十年の近代化以降の時の流れの中で、この<間>と<身体>を喪失したように感じます。
この閉塞した時代の中に、今こそhuman scaleと視・聴・嗅・味・触の五感に宿る身体知とでもいうべきものを取り戻す必要を迫られているのではないでしょうか。
今年の夏も昨夏に引き続き、五反田の「舞台美術研究工房・六尺堂」と、八王子の「高尾100年の森」という異なる2つの場において、身体・知覚・技術を総動員したワークショップを開催します。
女性3人の打楽器ユニット「オムトン」と、六尺堂の舞台美術家たち、そしてダンス・パフォーマンス的グループ「モモンガ・コンプレックス」によるかけ算でどんな化学変化が起きるのか!
今、パフォーミング・アートで何が起こせるか!このワークショップで発見・考察しましょう!

イントロダクション『みちの発見』
ナビゲーター:杉山至・浅沼秀治

古来日本には、ケモノミチやカミノミチ等、日常では入っていくことのできない未知なるミチがあります。また、舞台にも花道や橋懸かり等、異界とを繋ぐミチがあり、日本のパフォーミング・アートは異形の態でミチを練り歩くことから発祥したともいわれています。
今回はこの連続ワークショップの導入として、東京の日常の奥や深層に私たちが忘れてしまっているミチや、まだ発見していないミチを舞台美術的方法で探っていきます。

創るWS『発見!探検!想像する/創造する空間』
ナビゲーター:舞台美術研究工房・六尺堂の美術家たち

空間には様々な要素が隠れています。日々を生きていく中では気付かないけれど、人間はイメージを膨らませることによって新しい発見をしたり別のものに見立てたりする能力を持っています。そして、それを発見したときの感動を他者に伝えるために新しい空間を作り上げてしまうこともあるのです。想像して創造する。そのプロセスを使い、都市と森に隠された新しい空間を発見して探検してみましょう。

踊るWS『どうにもこうにも風まかせ。』
ナビゲーター:モモンガ・コンプレックス

普段、道を歩いてたりして石につまずいちゃったり、人とぶつかっちゃったり、よろけちゃったり、腰がひけちゃったり。
周りの環境で「そうなっちゃう身体」。
いつもはマイナスに捉えがちだけど、「そうなっちゃう身体」をむしろ発見して楽しみたいと思います。そんなこんなで、どうにもこうにも風まかせ。風まかせにできた身体の道を探ります。

奏でるWS『音を描く』
ナビゲーター:オムトン

音を想像します。 楽譜を描きます。 ルールはありません。自分でつくります。でも誰が見てもわかるようにつくります。 それを音にしてみます。 人の描いた楽譜も音にしてみます。 みんなの楽譜を並べます。 曲の完成です。 奏でます。

【五反田編】

8月8日(土)
10:00〜12:00 イントロダクション『みちの発見』
13:30〜16:30 踊るWS『どうにもこうにも風まかせ。』
17:00〜20:00 創るWS『発見!探検!想像する/創造する空間』

8月9日(日)
10:00〜13:00 奏でるWS『音を描く』
14:30〜20:00 『総合ワークショップin五反田』

■会場
舞台美術研究工房・六尺堂
http://www.rokushakudo.org
東京都品川区東五反田2-21-17
*両日とも舞台美術研究工房・六尺堂8:45集合。

【高尾編】

8月22日(土)
昼の部:屋外ワークショップ
10:30〜12:30 踊るWS『どうにもこうにも風まかせ。』
14:00〜16:00 奏でるWS『音を描く』
16:00〜18:00 創るWS『発見!探検!想像する/創造する空間』
夜の部:スライドレクチャー
20:00〜22:00 『道の芸能・広場の芸術』

8月23日(日)
10:30〜20:00 『総合ワークショップin高尾』

■会場
高尾100年の森
東京都八王子市元八王子町3-2872-1 城山病院奥
八王子セミナーハウス
http://www.seminarhouse.or.jp
東京都八王子市柚木1987-1
*雨天時は内容変更の可能性あり
*両日ともJR高尾駅北口9:00集合

■宿泊について
高尾編のみ、ご希望の方はご宿泊いただけます。定員20名。
宿泊場所:八王子セミナーハウス(1泊朝食付¥5,000)
*スライドレクチャーは、宿泊されない方にもご参加頂けます。

●料金
<一般>
五反田編 ¥3,000
高尾編 ¥3,000
五反田編+高尾編 ¥5,000

<学生>
五反田編 ¥2,500
高尾編 ¥2,500
五反田編+高尾編 ¥4,000

<劇場支援会員>
※劇場法人会員・グループ会員対象
五反田編 チケット引換券 2 枚
高尾編 チケット引換券 2 枚
五反田編+高尾編 チケット引換券 3枚

●定員
各回 30 名
(経験不問)

●申込方法
2009年6月1日(月)受付開始
こまばアゴラ劇場 03-3467-2743
summit_ws09s@komaba-agora.com
参加希望のプログラム、お名前、ご連絡先(電話番号、メールアドレス)を明記の上、メールか電話でお申し込みください。
*定員に達し次第、募集終了とさせていただきます。お申し込み状況・募集終了はサミットWebサイトにてお知らせいたします。

●連絡事項
動きやすい服装でご参加ください。
鉛筆・スケッチブック・雨具(高尾編)をご持参ください。

●ディレクター
杉山至、浅沼秀治、岩本彩哉

●ワークショップ事務局
林有布子、有賀千鶴、濱崎賢二

●主催
NPO風土・環境フォーラム、NPO有形デザイン機構、舞台美術研究工房・六尺堂、(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場
<プロフィール>

杉山至 Itaru Sugiyama

国際基督教大学在学中より劇団青年団に参加。舞台美術研究工房・六尺堂ディレクター。二級建築士、桜美林大学、女子美術大学非常勤講師。2001年度文化庁芸術家在外研修員としてナポリにて研修。舞台美術ワークショップを多数実施。2006年、地点『るつぼ』にてカイロ国際実験演劇祭ベスト・セノグラフィー賞受賞。

浅沼秀治 Hideharu Asanuma
NPO法人有形デザイン機構副運営委員長。建築デザイン設計事務所イデアル/ideal主宰。早稲田大学芸術学校在籍中より建築事務所SITEに勤務、その後独立。住宅の設計を主に行い、デザインを通してさまざまな提案をしていくワークショップを各地で行う。

岩本彩哉 Saiya Iwamoto
NPO法人風土・環境フォーラム代表理事、(財)水と緑の惑星保全機構客員研究員。風土や環境をテーマに施策立案、ワークショップなどのオーガナイズを多数手がける。現在、八王子の森50haをアートなどの多様な手法で再生させる『高尾100年の森プロジェクト』を展開する。

オムトン omu-tone
澤口希、佐藤貴子、高橋若菜による女性3人の打楽器ユニット。マリンバ、カホン、コンガなどの様々な打楽器を使い、シンプルに心地よい音づくりを目指す。2008年Mini album「omu-life」をリリース(midi creative)。http://www.geocities.jp/omutone

舞台美術研究工房・六尺堂 Rokushakudou
2006年より、五反田の町工場の跡地を借りて活動開始。現在、主に小劇場の舞台美術、舞台監督、大道具製作等の活動拠点として15名前後のスタッフが在堂。スタッフワークはもちろんのこと、パフォーミング・アートのスタッフワークの新たな可能性を創出すべく、デザインワークショップや技術的なワークショップ、工房見学会、アウトリーチ活動としての小学生向けワークショップ等も多数開催。

モモンガ・コンプレックス momonga-complex
白神ももこを主宰とした、生活感にじみでるユーモラスを味としたダンス・パフォーマンス的グループ。世界のはじっこにある些細な存在やできごとも価値ある愛すべき存在として捉え、ちょっとおかしな人たちが、ゆるーく微妙に笑える空間を作り出したりしている。