木ノ下歌舞伎 京都
『三番叟／娘道成寺』　8.22 fri.-26 tue.

歴史的な文脈を踏まえた上で現行の歌舞伎にとらわれず新たな切り口から歌舞伎の演目を上演し、歌舞伎と同時代の舞台芸術を取り巻くムーブメントの惹起を企図する。あらゆる角度から歌舞伎にアプローチするため、木ノ下裕一が指針を示しながら、さまざまな演出家による作品を上演するという体制で、京都を中心に2006年より活動を展開。京都造形芸術大学 映像・舞台芸術学科出身の木ノ下裕一［主宰］、杉原邦生、木村悠介の3人で企画・運営を進めている。木ノ下歌舞伎は、現代が限りなく現在と等しく思われることによって矮小化する今を、複雑に折り重なる時間の層として浮かび上がらせる。これまでは『東海道四谷怪談』や『寺子屋』などの歌舞伎の演目の中から＜芝居＞の演目を取り上げてきたが、本作で初めて＜舞踊＞の演目に挑戦する。これまでとは作品作りの手続きが異なる＜舞踊＞に取り組むことによって、演劇とダンスが混合された形で成立している歌舞伎を、既存のジャンル区分に捉われないトータルな視点で見つめなおすための視野を獲得しようとしている。