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無隣館若手自主企画曽根企画における演目変更に関するご報告とお詫び

更新日:2019.01.16

この度、無隣館若手自主企画曽根企画では、以前より告知しておりましたジャン・コクトーの小説『恐るべき子供たち』の翻案作品の上演を、やむなく中止することとなりました。また、予定されていた上演期間を縮小してオリジナルの新作『遊行権』を上演することを決定いたしました。

以下、経緯をご説明いたします。

無隣館若手自主企画曽根企画では、ジャン・コクトーの小説『恐るべき子供たち』の演劇化にあたり、フランス著作権事務所とも連絡を取りつつ、著作権者の許諾の申請を進めて参りましたが、原則的に小説の舞台化を許可しないという返事がありました。(「これまで小説から演劇への翻案を許可したのは、すべて過誤であり、今後ジャン・コクトー小説作品の翻案は相手を問わず原則として一切認めない」と連絡がありました。)

この時点で、この決定は交渉の余地のない最終決定であると伝えられましたので、私たちは残念ながら、ジャン・コクトーの小説『恐るべき子供たち』の上演中止を決定いたしました。すでに配布していたチラシ等につきましては、今後可能な範囲で回収いたします。
また、既にチケットをご購入頂いている皆様には、キャンセル、返金等につきまして個別に対応させていただきたいと考えております。

私たちは、ジャン・コクトーの小説『恐るべき子供たち』に強く惹かれ、この作品を上演したいと考え準備を進めてきましたが、こういった事態に至ってしまったことを深く反省しております。関係各位の方々には多大なご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございませんでした。

無隣館若手自主企画曽根企画では、オリジナルの新作『遊行権』を上演いたします。
この新作公演の詳細と最新情報についてはこまばアゴラ劇場公式Webサイトにて随時情報公開を進めてまいります。

何卒、よろしくお願いいたします。


無隣館若手自主企画曽根企画主宰   曽根千智



このたびは、無隣館若手自主企画において公演中止、演目変更のやむなきに至ったことを関係各位にお詫び申し上げます。

また、上演不許可の連絡がギリギリになったとはいえ、先行して、許容される範囲を超えて広報活動を行っていた点は弁解の余地がありません。報告を受けていなかった点も含めて、私の監督不行き届きであり、公演主催者として併せてお詫び申し上げます。

今後は、著作権許諾に関して、より一層慎重に進めるように指導を徹底していく所存です。



こまばアゴラ劇場芸術総監督   平田オリザ



注:ジャン・コクトーは1963年に亡くなっておりますが、いわゆる戦時加算制度により、現在もその作品は著作権保護の対象期間となっています。