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迷惑行為に対する劇場方針について

更新日:2023.02.13

昨今、美術界では、ギャラリーストーカーという言葉が流通し、問題視されているそうです。主に、小さな画廊で開かれる個展などでの作家への過度の干渉、つきまといなどを指します。
残念ながら、劇場もこの問題と無縁ではありません。
特に近年は、カンパニーや俳優に対するつきまといの他、劇場内での迷惑行為やお客様同士のつきまといについてのクレームも寄せられています。
また、ごく一部の支援会員の方ですが、大量の予約を行い初日の直前に行ける日以外をキャンセルするといった行為も目立つようになりました。
多くのお客様は、悪意ではないため、注意をすればあらためていただけるのですが、なかには(きわめて少数ですが)「ルールに書いていない」「自由に観る権利はないのか?」「プライバシーの侵害だ」と開き直られるケースもあり、そのこと自体が劇場職員にとっても大きな精神的負担となってきました。
演劇とりわけ小劇場は、作り手と観客の、様々な約束事によって成り立っています。特にこまばアゴラ劇場の支援会員制度は、観劇を通じてアーティストを支援するという趣旨のもとに制度設計がなされています。

こまばアゴラ劇場は、今後、よりいっそうアーティストにとって安心安全な創造と発表の場を維持することに尽力して参ります。そのため、いくつかの改善を行います。

・すでに、2022年度の会員様にはお伝えしていますが、迷惑行為を繰り返すお客様には、支援会員の継続をお断りします。

・一演目の予約は一回ごととさせていただきます。同じ公演を何度でも観られる支援会員制度の特徴は維持しますが、再度の観劇は、一度の観劇が済んだあととさせていただきます。

・無断キャンセルがあった場合は、当該公演は観劇ができないものとします。無断キャンセルはもとより、大量のキャンセルはカンパニーに大きな負荷がかかることをご理解いただければ幸いです。

・女性だけのカンパニーなどには受付に男性職員が入るなど、対応を検討します。

ギャラリーストーカーへの美術界での対策については大阪の芝田町画廊様のサイトなどを参考にさせていただきました。
こちらもご覧いただければ幸いです。

https://gallery-shibatacho.jimdo.com/

こまばアゴラ劇場 芸術総監督  平田オリザ