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2013年10月17日[木] - 20日[日]

第20回BeSeTo演劇祭

演戯団コリペ

小町風伝

作:太田省吾 演出:李潤澤(イ・ユンテク)

ゆるやかさをまとう老女が、
インスタントラーメンを作りながら見る、夢幻の世界。

能の秘曲『卒塔婆小町』を下敷きに誕生した、小劇場演劇の名作『小町風伝』。
1992年に太田省吾氏より演出を要請され、20年を経て実現した演戯団コリペによる上演が、今回BeSeTo演劇祭で待望の東京初演です。

※韓国語上演/日本語字幕つき


李潤澤(イ・ユンテク)

詩人・劇作家・演出家・シナリオライター・映画監督・ドラマ脚本家・演戯団コリペ代表・密陽夏公演芸術祝祭芸術監督
1952年、韓国・釜山生まれ。1986年、演戯団コリぺを旗揚げ。
伝統的な動き・身体による独特な演技メソッドを用いた舞台表現は世界的にも評価が高く、韓国の現代演劇を代表する劇作家・演出家として活躍している。

演戯団コリペ『小町風伝』舞台写真

 

「小町風伝」演出の言葉 沈黙を読み取る

<演出のためのメモ1>
―抽象的な沈黙の空間を具体的な言葉の旋律と情緒で読み取る。

今回の演出で私は、太田省吾の沈黙を言葉の旋律と情緒で読み取ろうと思う。もちろん私が読み取る言葉は太田さんが自ら書いたご自身の文章である。しゃべらずに想像しながら思惟させようとするト書きは、太田さんが直接演出する演劇に限られた言葉である。
劇作家*太田省吾が書いた文章を、私の愛する言葉で読み取ろうとする。ひとつの戯曲のテキストが抽象的な沈黙の演劇性を見せることもあるが、具体的な言葉の旋律と情緒を通して観客に近づくこともできる。

<演出のためのメモ2>
-文化相互主義的な疎通と対比はどのように行われるのか

*李潤澤と演戯団コリペの「小町風伝」
太田さんのゆっくりとした演技の様式と沈黙の空間を、韓国の演出家と俳優がどのように受け入れられるのか。李潤澤と演戯団コリペの演劇作りは、太田さんの 作品における既存の演劇作りとは大きく異なるかたちとなると思う。太田さんの演劇への敬意はもちろん、戯曲への全面的な支持も当然ありながら、李潤澤と演 戯団コリペの「小町風伝」だからである。李潤澤と演戯団コリペが解釈かつ表現をする「小町風伝」は、太田さんの精神性と同じ軌跡を描きながらも心理的行動 の様式について大きな差別性が明らかになると思う。その差別性こそ日本の演劇と韓国の演劇における差別性ともいえ、太田省吾と李潤澤の差別性ともいえるだ ろう。ここで文化相互的な疎通と対比の現場を確認することができると思う。

*歴史的な状況に抵抗する、問題的個人の駒子、その官能的なエロティシズム
「小町風伝」は、日本の伝統である能が原型で、三島由紀夫作「卒塔婆小町」の中に再構成された。私は1990年、日本の国立劇場で「卒塔婆小町」を見たこ とがある。当時の小町役を在日韓国人の俳優*李麗仙さんが務めておられたが、深い印象を覚えた。太田さんの「小町風伝」も日本の伝統的儀式と様式にその脈 を感じられる作品である。この作品をどのように同時代演劇として再創造することができるだろうか。
(「小町風伝」パンフレットに記載した「演出の言葉」の一部から)

李潤澤(イ・ユンテク、演戯団コリペ芸術監督)

出演

キム・ミスク イ・スンホン イ・セイン ゾ・ヨングン 
ぺ・ミヒャン ジョン・ヨンジン キム・アラナ カン・ホソク
イ・ヘミン ユ・ヨンウ チェ・ヨンリム ホ・ジョンユン

スタッフ

韓国語翻訳:シム・ヂヨン キム・セイル
演出助手;イ・ユンジュ
記録:イ・ヨンスン
舞台製作:キム・ギョンス
照明・映像:ゾ・インゴン
衣裳:キム・ミスク
ポスターの絵:イ・スンゾン
音響オペレーター:パク・ヘリン
照明オペレーター:イ・ヨンヒョン
制作:(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場

製作:演戯団コリペ

日時

2013年10月17日[木] - 20日[日]

10月17日   19:30
18日   19:30
19日   19:30 ★
20日 13:00 17:00 ★

受付開始=開演45分前 開場=開演15分前(変更となりました。)

★・・・終演後、アフタートーク開催

10月19日(土)19:30の回 出演:イ・ユンテク 平田オリザ
10月20日(日)17:00の回 出演:イ・ユンテク 西堂行人  
料金

予約・当日共 一般:3,000円 学生:1,500円

*日時指定・整理番号付・全席自由席
*学生の方は、当日受付にて学籍を確認できる証明書をご提示ください。
*未就学児童はご入場いただけません。
チケット
発売日

2013年9月1日(日)

※BeSeTo全演目パスによる予約も含む。 
尚、客席数の都合により、BeSeTo全演目パスでの観劇には各ステージにおいて限りがありますので、
BeSeTo全演目パスでの観劇希望の方はお早めにご予約ください。

チケット
取り扱い

こまばアゴラ劇場 03-3467-2743(12:00 - 20:00)

一般オンライン予約
WEB

第20回BeSeTo演劇祭 公式ホームページ
http://www.beseto.jp/20th/

BeSeTo
全演目パス

●第20回BeSeTo演劇祭の全演目をご覧いただけるパスを枚数限定で販売いたします。

【料金】
BeSeTo全演目パス:16,000円
BeSeTo全演目パス 先行割引:10,000円(対象期間:2013年8月25日(日)~31日(土))

【取り扱い】
BeSeTo演劇祭

 

http://besetoplus.blog27.fc2.com/

 

*全演目パスご購入後に、各団体へ観劇回のご予約を行っていただく必要があります。
*未就学児童はご入場いただけません。