出演 | Aチーム 森山貴邦(以上、青年団)岩井由紀子 折舘早紀 中藤 奨 西山真来 林 ちゑ 船津健太 宮部純子 横田僚平 吉田 庸(以上、無隣館) Bチーム 川隅奈保子 森山貴邦 由かほる 李そじん(以上、青年団) 大村わたる 小田原直也 鶴田理紗 中藤 奨 西村由花 吉田 庸(以上、無隣館) Cチーム 石松太一 伊藤 毅 坂倉奈津子(以上、青年団) 大村わたる 尾﨑宇内 小寺悠介 寺田 凜 永山由里恵 南波 圭 新田佑梨(以上、無隣館) |
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スタッフ | 舞台美術:青年団美術部 |
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日時 |
2017年4月5日[水] - 4月23日[日]
受付開始は開演の40分前、開場は開演の20分前 追加公演決定!(4月15日 更新)4月23日(日)11:00 Cチーム※4月16日(日)予約受付開始 |
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会場 |
こまばアゴラ劇場京王井の頭線「駒場東大前」駅 東口徒歩3分 |
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料金 | 前売・予約・当日共 一般=2,500円 *未就学児童はご入場頂けません。 *ユース(26歳以下)・シニア(65歳以上)の方は、当日受付にて年齢を確認できる証明書をご提示ください。 |
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チケット 発売日 |
2017年2月25日(土) |
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チケット 取り扱い |
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お問い合わせ | 青年団 03-3469-9107 (12:00-20:00) |
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企画制作:青年団/(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場
主催:(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場 |
2017年4月5日[水] - 4月23日[日]
青年団・こまばアゴラ演劇学校“無隣館”
南島俘虜記
作・演出:平田オリザ
近未来の架空の戦時下、どこにも行き場のない捕虜たちのおそろしいほどに退屈な日々
近未来の架空の戦時下、南方の島に囚われた日本人兵士たち。
舞台上では、時代も、敵も、特定されてはいない。戦争はいつ終わるとも知れず、捕虜たちは、日本に帰国する希望も持てない。祖国は荒廃し、帰国しても、そこに幸せが待っているとは、到底考えられない。
一方、南の島での生活は、何不自由なく、時間はゆっくりと、怠惰に過ぎていく。何もすることのない、生き続けることに何の目的も見いだせない捕虜たちの、おそろしいほどの退屈が、全編を通して克明に描かれる。『S高原から』『冒険王』の系譜を引く、どこにも行き場のない人々の切ない日々が、平田独特のユーモアをもって綴られていく。
A,B,Cチームによるトリプルキャスト公演です。
戦争のことを考えていたのではなく、退屈ということを考えていた。
もちろん、この『南島俘虜記』は、大岡昇平の名作『俘虜記』への純粋なオマージュなのだが、もう一つ、私がその頃、頭の中で思い描いていたのは、坂口安吾の『魔の退屈』という短編だった。第二次大戦下の自身の生活を描いたこの自伝的短編には、次のような一節がある。
戦争中の日本人は最も平和な、恐らく日本二千何百年かの歴史のうちで最も平穏な日本人であつた。必ず食ふことができ、すべての者が働いて金を得ることができ、そして、たつた一人のオイハギすらもゐなかつた。夜は暗闇であり、巡査は殆どをらず、焼跡だらけで逃げれば捕まる恐れはなく、(中略)あらゆる泥棒人殺しの跳梁する外部条件を完備してをりながら、殆ど一人の泥棒もオイハギも人殺しもなかつたのである。それで人々は幸福であつたか。つまり我々は虚しく食つて生きてゐる平和な阿呆であつたが、人間ではなかつたのである。
こういう世界が、演劇で描けないものかと考えていた。
十数年ぶりの再演にあたって、若い俳優たちと、私たちがこれから向かっていく長い長い魔の退屈の時間について、もう一度、時間をかけて考えていきたいと思う。
作・演出 平田オリザ