2018年9月13日[木] - 9月17日[月]

ブルーエゴナク

ふくしゅうげき

作・演出:穴迫信一 振付:吉元良太

長い歴史を持つ飲食店「半月」。
そこに働く人々は企みを隠し持ち、機会を伺うように自分の真実を沈黙している。
企みが交錯していく中、事件が起きる。「半月」は跡形もなく消え去り、そこには「海」が広がっていく。


2017年1月、北九州で初演を迎えたとき、この作品は作り手である僕、穴迫信一個人の物語として受け取られたように感じる。
お客さんはきっと自分たちとは関係のない安全な作品として、その世界を楽しんでいたと思う。
その3ヶ月後、京都で再演を迎える。印象は大きく異なり、お客さんは上演を自身の体験のように受け止め、静かに興奮していたように確かに感じた。
そして1年以上の月日が経ち、東京で上演されることが決まった。〈今〉という時間の変容が、作品と見手の距離を変えていく。
いよいよいつ誰がその当事者になるか分からない時代だ。次は誰の物語に見えるだろう。
穴迫信一

 

北九州拠点。ビート感と刹那的な叙情リリックをはじめ、音楽の感度を生かした手法を得意とする。無機質さと生々しい人間の感情が複雑に絡み合い、観る人にまるで直線と曲線が交錯するグラフィックアートのような印象を与える。上演場所は劇場だけでなく、商店街・ショッピングモール・モノレール車内など日常的な空間でも実施。

高松市アーティスト・イン・レジデンス2016や、京都・アトリエ劇研創造サポートカンパニーに選出されるなど、県外での滞在製作も意欲的に行う。

地域やジャンルの枠を越え、新たな人やカルチャーと出会い受けた刺激を糧に、目に見えない『生々しい感覚』を体内からつかみだすような作品を作り続ける。

今年、ロームシアター京都×京都芸術センターU35創造支援プログラム”KIPPU”に選出され、12月にロームシアターで新作を上演。

 撮影=松本京子 2018.4

出演

田崎小春 高山実花 木村健二(飛ぶ劇場) 葉山太司(飛ぶ劇場) 脇内圭介(飛ぶ劇場)
隠塚詩織(万能グローブ ガラパゴスダイナモス) 阿比留丈智(劇団チャリT企画)
平嶋恵璃香(ブルーエゴナク) 穴迫信一(ブルーエゴナク)

スタッフ

舞台監督・美術:森田正憲((株)F.G.S.)
照明:礒部友紀子((有)SAM)
音響:大谷正幸((有)九州音響システム)
演出助手:鈴木隆太
振付:吉元良太
衣装:佐藤恵美香
イラスト:佐々木充彦
宣伝美術:平嶋恵璃香
広報:松本京子
制作:藤井ちづる 黒澤たける 亀井琴絵
芸術総監督:平田オリザ
技術協力:鈴木健介(アゴラ企画)
制作協力:木元太郎(アゴラ企画)

日時

2018年9月13日[木] - 9月17日[月]

9月13日 19:30☆
14日 19:30★
15日 19:00
16日 14:00 19:00
17日 14:00

受付開始は開演の1時間前、開場は開演の30分前

アフタートークゲスト ☆…多田淳之介氏(東京デスロック主宰、富士見市民文化会館キラリふじみ芸術監督)
★…出演者 他、追加ゲストあり
料金

一般前売 2,800円
U-25前売 2,300円(当日はどちらも500円増)
高校生以下一律 1,000円

*日時指定・全席自由
*未就学児童はご入場頂けません。
チケット
発売日

2018年6月20日(水)

チケット
取り扱い
・CoRichi舞台芸術
https://stage.corich.jp/stage/92326
・チケットぴあ Pコード<東京公演> 487-253 <北九州公演> 487-255
http://ticket.pia.jp/pia/event.ds?eventCd=1825444
WEB

HP:http://buru-egonaku.com
Twitter:@egonaku

他会場
での公演

[北九州公演]2018年9月22日(土)~24日(月)枝光本町商店街アイアンシアター

推薦文

 

自己を批評する視線~『ふくしゅうげき』考
日本の文学は維新を経て、西欧から種々の洗礼を受けながら近代化していく。その際突破口になったのが、私小説の誕生だったという。田山花袋、島崎藤村らから今日に到るまで、確かに日本文学史にはこの系譜に連なる作家が数多活躍してきた。「己(おのれ)を描く」。自己を究明することが創作の端初にあるなら至極当然だし、この国の人々の好みにも合っていたのだろう。演劇にもこの傾向は共通し、私戯曲は一つのジャンルを形成している。
穴迫信一の、特にここ1、2年の作品は私戯曲的色彩が強い。つくり手が自分の分身を劇中に置くことは珍しくないが、彼を多少なりとも知る者にとって、ドキリとするほど自身をさらけ出すような描写や言葉が、年令や性別、立ち位置も様々なキャラクターに託されている、と感じる瞬間がある。それは『ふくしゅうげき』において特に顕著だった。
同作は今回で三度目の上演となるが、再演時は北九州を離れ、穴迫が交流を続けている京都の俳優たちを中心とした布陣で上演された。作品は相対化され、本質をあらわにする。そこには自己を俯瞰・批評する視線があり、対象との適切な距離感と、そこから放たれるシニカルなユーモアが心情の吐露に終わらぬドラマの構築に成功していた。
さて三度目の上演では舞台に何が立ち上がるだろう。“北九州の今太宰(治)”。彼の企みに期待が募る。
[大堀久美子(編集者)]

 

京都で上演された「ふくしゅうげき」を観ました。虚構の方が現実よりも本当のように感じられる、ということがわかる舞台でした。人間と言う動物の、体の奥深くに沈むリズムのようなものはもしかしたらとても普遍的で、この劇を全く知らないのにすごく知ってる気がしたのはこの劇中にずっとそのリズムがあって、手を替え品を替えてそのリズムが表現されていたせいだと思います。拐かしてくるのは虚構じゃなくて現実だ、と強く思いました。俳優の平嶋さんも劇作、演出の穴迫さんも本当に巧くて、またぜひ拝見したいし、今後の活躍が楽しみなカンパニーの一つです。
[山口茜(トリコ・A / サファリ・P)]

 

 
企画制作:ブルーエゴナク/(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場
主催:(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場
協力:飛ぶ劇場 万能グローブ ガラパゴスダイナモス チャリT企画 ゆうめい

助成:

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文化庁文化芸術振興費補助金

(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)

独立行政法人日本芸術文化振興会